スコットランド 独立 運命の投票日

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今、イギリスとスコットランドが大きく揺れている。

スコットランドからの独立を問う住民投票が9月18日に行われるからだ。

世論調査ではいずれも反対派が4ポイントリードしている。だが、投票を迷っている有権者や賛否を決めていない投票者も多く、結果は未知数である。

もし、賛成が過半数となれば、1707年にイギリスに合併されて以来、307年ぶりの独立が決まる。

独立となれば世界にどんな影響を及ぼすのか?

日本も対岸の火事とは言えない。

今回は、スコットランドの行く末と日本について記事にしたい。

 

二分する世論

スコットランドの住民投票で、約50万人といわれる態度未定の人たちを取り込もうと、賛成、反対の両派とも個別訪問の最後の追い込みに入っている。

態度未定の投票者は依然、8~14%にのぼり、投票結果を左右するとみられている。

 

エディンバラで賛成派の個別訪問に同行した。

名簿を片手に一軒一軒ブザーを押し、投票の意向を訪ね歩く。

不在ならチラシを置いていく。

ボランティアの一人、リンダ・ベイツさんは三週間、毎日、個別訪問を行っている。

あるアパートを訪ねた時、投票者の男性は「NO」のつもりだと明かす。

エディンバラ城

エディンバラ城

 

「賛成派は民族自決ばかり強調するが、経済政策をきちんと説明していない。英国と通過同盟を結べなければ経済は安定しない」

理由を話す男性に対し、ベイツさんはすかさず説得を試みる。

 

「独立する2016年3月まで、イングランド銀行は金融機関の安定を保証すると言っている。独立が決まれば、通貨ポンドの安定にも必ず動く」

さらに「独立すれば公正な社会ができる」と説く。

男性は「経済が弱くなり、実現できないのでは」と15分ほど話した。

だが、男性は独立は難しいだろうという考えを変えることはなかった。

 

世論調査では反対派に一貫して水をあけられていた独立支持が8月から伸び始めたのは、草の根の個別訪問を繰り返した成果だと言われている。

調査会社の世論調査によると、数週間で賛成派の個別訪問を16%が受けたと答え、反対派の訪問は11%だった。

70%の人が賛成派のチラシなどが家に入っていたといい、反対派も65%に上った。

 

16歳以上に投票の権利

スコットランドの独立住民投票は16~17歳でも投票権がある。

エディンバラ近郊にあるクイーンズフェリー高校のセイラ・ウッドさんは独立に反対だ。

「大学の授業料の無料が続くのか気掛かり。税収の柱となる北海油田の先行きが分からない」と不安を見せる。

 

授業料は、英国の他の地域では1998年に有料化され、現在では最大で年間約155万円。

教育権限が移譲されているスコットランド行政府は、独立後も無料を約束している。

 

一方、賛成のケイティ・ケアンズさんは「スコットランドとイングランドは全く違う国。この国を知らない人たちに政治を支配されるのは正しいと思えない」と主張する。

「分権は得てはいても福祉や税などは中央に支配されている。独立すれば自分たちで決定できる」と自己決定権を重視した。

 

これに対し、デビッド・ユールさんは、「歴史上、暴力を引き起こしてきた民族主義は良くない。英国にとどまり、問題の解決方法を一緒に考えるべきだ」と反論する。

今回に限って投票要件が18歳から下げられたことには「親の意見に影響される人が多いのでは」と否定的な意見が目立った。

 

「独立問題を両親から聞いて調べ始めるまでは、英国人であることが当たり前に好きだった。独立を支持するのは、スコットランドを運営する決定権は、自分たちが持つべきだと思うから」と話した。

中日新聞:国際8面

苦悩を続けたスコットランドの歴史

スコットランドの歴史は、自立を保つために苦闘し続けた小さな国だ。

だが、隣接する強国イングランドに吸収されていく歴史をたどった。

最終的には1707年、議会が解散し、イングランド議会に合併された時に、スコットランドという国は消滅したと言えるだろう。

 

この時から、スコットランドの首都エディンバラのセント・ジャイルズ教会では「悲しい結婚式の日」という名目で教会の鐘を打ち鳴らし続けている。

それは、イギリスに対する抗議の意が込められていると言われている。

セント・ジャイルズ教会

セント・ジャイルズ教会

 

スコットランドのの代表的なムービースターはご存じ「ショーン・コネリー」だ。

映画好きの人なら知らない人はいないだろう。

ショーンコネリーとイギリスには実はこんなエピソードがある。

 

映画で世界的に活躍していたショーン・コネリーにイギリス政府が「ナイト」の称号を授与しようとした。

「ナイト」の称号は大変名誉なことであり、日本で言えば、「国民栄誉賞」に匹敵するものである。

だが、ショーン・コネリーはこれを拒否。

誇り高い民族意識をもつショーン・コネリーゆえの行動だった。

スコットランドとイギリスの関係の一端が現れた出来事だといえる。

 

強大な力を持つイギリスから民族の独立を夢見てきたスコットランド。

国家を無くしたスコットランドの人々が、その後拡大を続けるイギリスの中でどのように自らの「スコットランド人」として生きてきたのだろうか?

経済的な側面や時代の流れから、スコットランドはイギリスの行政府として今まで甘んじてきた。そう、現在までは。

 

独立か、残留か….、運命の結果は間もなく下される。

 

 日本も対岸の火事ではない

スコットランドがイギリスから独立するとなると、世界的な影響も大きいだろう。

もちろん株価にも影響を与えるだろうが、日本も遠い国の出来事だとは、言っていられない。

日本には南端に沖縄があるが、今、沖縄では米軍基地で再び大きく揺れている。

そう、普天間基地の移設問題である。

 

年々、移設反対派の活動は厳しくなり、反対派の市長や町長までも誕生している。

それだけ、沖縄の人たちにとっては米軍基地の問題は生活に関わる大きな問題なのだ。

現在も日本政府と沖縄との間で対立の火がくすぶり続けている。

 

また、中国も沖縄の独立を裏で画策している事実も多い。

現に、中国には「中華民族琉球特別自治区準備委員会」という組織があり、沖縄住民は中華民国の同胞であるという主張を意見広告や新聞などのメディアを使って大々的に広報している。

中国政府の暗黙の了解のもと、強硬な中国の愛国主義者たちは「沖縄中国論」を展開し、日本からの独立を主張している。

 

2013年5月の人民日報では、「中国は琉球独立運動を支持すべき」という記事を掲載し、さらに沖縄の大半の住民のルーツは中国にあるとして、沖縄で熱心に呼びかけている。

日本政府に対して、「沖縄の民族は圧迫を受けている。同胞を解放せよ」と主張しており、年々その活動は激しさを増しているのが現状だ。

しかし、近年のDNA研究によると、沖縄の人々は中国や台湾とは遠く、日本の本土の人々を近く、沖縄のルーツは「日本由来」だとする研究結果が複数発表されている。

 

現在の世論調査では沖縄の独立を掲げている人の割合は少ないが、今後はどうなるか分からない。

現に、沖縄の市長選や町長選では、「沖縄の独立」を掲げる人も登場しているからである。

 

私にはスコットランドと沖縄の姿が重なって見える。

果たして民意はどのような決断を下すのか?独立か、残留か、日本も他人ごとでは済まされない。


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